ナイツ・テイルが楽しかった

ナイツテイルに行ってきました~~!!!

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初演時から気になっていた演目。博多座公演が決まった時、どうしようかな~行きたいけどC席ないのか諸々行き過ぎてお金ないしな……って言ってたら堂本光一さんが好きな先輩に「チケ代半分出すから見てほしい!!!」って言われて「いいんですか!?!?」になった。ありがたすぎる……。ちなみにeternal SHOCKの映画に連れていってもらったときは映画のパンフをいただいた。
この話をしたところ私が周囲に妖怪コミカライズTRUMP配りしてることや四季のギフトカード渡しまくってることを知っている友人が類友じゃん……ていって若干びびっていた。

 

以下感想中の歌詞やらセリフやらはすべてザックリした記憶によるものなのでご容赦ください!

 

さすがにメンツがメンツなのでちょこちょこ感想は目にしてたんだけど、だいたいみんなギリシャ悲劇の皮をかぶったハッピーミュージカル」とか「おバカ系×クール系かと思いきやどっちもバカ」とかばっかで逆に楽しみだった。話をなんとなく知っていたから原作の騎士物語はザックリ読んだことがあると思い込んでいたんですが、これちょっとした勘違いで、よくよく確認したら私が読んだことがあったのはチョーサーの『騎士の話(カンタベリー物語)』でした。シェイクスピアがこれをもとに翻案したやつなので本ミュージカルの原作の原作に当たる作品。しかも読んだの二年前とかだし原語で読んだのでだいぶ記憶が曖昧。まあ原作とラスト全然違うらしいからそれはあんま気にしないどこ~と思いました。ちなみに読んだときの感想は自分がなんも知らんとこで自分を取り合って喧嘩はじめてて挙句片方死ぬの姫的に迷惑すぎる……でした。ひでえ感想だな。

 

この感想そんなに間違ってなかったんじゃん?という所感。
ギリシャ悲劇の皮を被ったハッピーミュージカル」って聞いてたけど序盤から割とハッピーミュージカルなの隠す気なくて笑いました。初演見てる先輩曰く初演はもう少し荘厳な感じで始まってたらしいですね。
主演二人にスポットが当たった時に拍手がおこり、オッ宝塚で予習したところだ!!となりました(違う)。
『騎士物語』はおそらくなにかの音楽番組で聞いたことがあり馴染みのあるナンバー。この歌の「願う生き残れることを」って歌詞が好きです。それはこっちのセリフだ。舞台オタク、推しに出会ってから弔うまでおよそ二時間ということがままあるので毎度たのむ、生き残ってくれよという気持ちでいる。

 

最初の流れのシーシアスがヒポリタから愛されたくてヒポリタに願われるまま戦争を仕掛ける、というのは先に知っておけばよかったです。あらすじを読もう。後から知ってなるほどね~となりました。これを知ってると最初の方の話がかなり入ってきやすくなる。
アーサイトとパラモンが収監されれてから話が始まると思っていたので、収監される前の流れの情報量が思ったよりも多くてちょっとびっくりした。
あとはじまってすぐもうひとつ驚いたのは、シェイクスピアのレトリックがセリフに割とそのまま残っていること。ストプレだとレトリック残された翻訳そのまんまやってるのは割とよく見るけどミュージカルだと珍しい気がする。私はあのゴテゴテに飾ってあるまどろこしい言い回しが大好きなのでセリフを聞いていてとっても楽しかったです。ちょこちょこ理解が追い付かないところがあったけど。さすがにあのテンポでセリフの意味を100パーセント理解しながらみるのは難しく、感覚的には語劇見てる気分でした。セリフが耳に入ってから意味を理解するのにワンテンポずれがある感じ。『騎士物語』からこのセリフ回しに入るのが面白いですね。あの冒頭の歌詞は、要は「今からシェイクスピア語でしゃべるよ~~!!よろしくね~~~!!!」てことですね(そうかな?)。
ただ、歌になると急に現代語になるのはちょっと違和感あったかも……。翻訳の文字数の問題もあるのはわかっているのですが……。


あとギリシャ神話知らんと理解のハードル高くない?というポイントもあり。「微笑んでいるヴィーナス、マルスは睨んでいるだけ」とか、ヴィーナスが愛の神でマルスが軍神って知らないとエミリアがどう説得してるのかわからなくて困ってたと思う。あと「ダイアナに生涯仕える」みたいなセリフもダイアナが処女と純潔の象徴なのを知らないと???となっていた気が。ラストシーンもか。一応アテナが叡智の女神であることはセリフで説明されていたけど知ってたがわかりやすい。オタクでよかった~って思いました。

 

全体的に思ってた数倍力業大団円だったし思ってた数倍登場人物のIQ低めで面白かった。
鎖がっちゃがっちゃする曲、ミュージックフェアできいててそんときからとんでもない曲だなと思ってたんですが、作中に入ってるとなおやばいですね……。「俺が先に見た!!!!」「関係ない、俺だってみた!!!!」じゃないんだよな。エミリア的にはお前らが関係ないんだよな。でもあいだにワンフレーズ入ったエミリアの「見られてる! 極悪人……どちらも見栄えがいい~」は笑ってしまった。それはそう。
たしかはじめてこの曲きいたとき同じ番組内でレミゼの曲の歌唱もあったから、第一印象が「ビジュアルは『対決』ぽいのにこんなにもノリが違う……」だった。しかも曲名「囚人の歌」なんですよね。ギャップ。
あと「宿敵がまたとない友」もたぶんFNSかなんかできいてて知ってた曲で、私この曲は一幕の二人が仲違いしたタイミングで歌われると思ってたんですが、タイミング的にこれも思ってたより頭悪い曲で笑った。二人がエミリアの前で「エミリア! 好きです! 俺たちは彼女をかけて決闘するんです!!」みたなシーンも勝手に盛り上がる男たちとあきれ返ってる女たちの温度差にめっちゃ声出して笑いそうだったんだけどあそこは笑っていいんか。二人が言い争ってるのの合間合間で「よくぞ言った!」とか「男の中の男!」みたいな合いの手入るのが笑いを誘う。

 

エミリアエミリアでいいのかそれで。
途中までしっかりしてたのに結局顔に屈しとるがな。


「狂ってる! 勘違い男」 そうだそうだ!
「賞品のように扱われるの?」 ウンウン嫌だよな
「アーサイトを愛してしまったの!」 噓でしょ!?!エミリア!?!?


ほんとにここ聞いたときずっこけそうになったのですが、まあ近くに堂本光一氏の顔面の男がいたら仕方ないか……。顔が好きだとどうにもならないもんね……わかるよ……。
あとエミリア的にはアーサイトよりもパラモンよりもなによりもフラヴィーナぽいので、フラヴィーナが生きて近くにいてくれるならそれでいいのかな……。このエミリア→フラヴィーナのクソデカ感情は全く知らなかったので一番のびっくりポイントかもしれない。
フラヴィーナも一目惚れのプロキメてて大丈夫かなあこの集団になりました。最終的に大丈夫になるのわかってたから安心して見れた。
あらゆる突っ込みどころを井上芳雄氏と堂本光一氏の顔面の良さで解決していく剛腕スタイル、嫌いじゃないです。
このごり押し解決スタイル、同じくシェイクスピア作品の『真夏の夜の夢』を彷彿とさせたのですが、この作品の原作は悲劇なのでたぶんあんまり関係ない。でも最後に神様でてきて何とかしてくのも似てるしなあ……ちょっとくらい意識してたりするのかな~……。
しんどい終わり方とかどうにもならん終わり方する作品も大好きなんですが、こういうきれいな大団円みると細かいことはいいんだよという気持ちになれるので好きです。元気が出る。

 

……ところで、さすがにパラモンは調子がよすぎないか。つい数分前までエミリアエミリアいってたじゃん。フラヴィーナやめときなよそんな男は幸せになれないよ。
無理やり理由つけるなら、フラヴィーナが逃がしてくれた時から心は惹かれていて、決闘の最中に目の前に現れたフラヴィーナをみて本当に自分が愛していた人に気づいた~エミリアのことは最初はほんとに好きだったけどだんだんアーサイトとの意地の張り合いになっててひけなくなった~……と考え無理やり飲み下せなくもない。けど絶対そこまで考えてないよあの男。俺のこと好きなの!?じゃあ俺も好き!!だよ。フラヴィーナがいいならいいんだけどさ……。

 

これは完全に事故なんですが、ちょくちょく出てくる七・五調に黑世界の「求めろ捧げろ待っていろ」を思い出してしまって全く笑うシーンじゃないのに笑いそうになってた。

 

耳に残るキャッチーな楽器が多かったのも楽しかったところ。エミリアとフラヴィーナのデュエットと一幕のアーサイトのソロナンバーが好きです!
アーサイトのソロナンバー、アップテンポで楽しい。本人のテンションもぶち上がってて愉快だしコーラスが女性アンサンブルなのもいい。あと、あの曲調がすごく堂本光一氏の声質にあっているように感じた。

あと音月の桂ちゃん!!!高音がすごく綺麗に出ていて……フランケン映像で拝見した時も思ったけど数年前からパワーアップが凄い……素晴らしかった……。
オケピの他にセット裏にバンドがあったのも好きポイントでした〜!

 

兎角観終わった後「楽しかったなー!」の気持ちでいっぱいになるのがいい。
フォーミーノットフォーミーでいったらだいぶフォーミーよりの作品なのに誘ってもらわなかったらたぶんみていなかったので舞台はつくづくご縁ですね……。みれてよかった。

それから個人的な話ですが、しばらく博多座から離れることになるのでとても寂しい。大学に入って一番最初に博多座でみたのが『グレート・ギャツビー』だったから、同じくよしおさんに縁のある演目で一区切りついたのもご縁だなと思いました。うーんでも寂しい……。本当にたくさんお世話になった劇場です。絶対にまた来る。

 

 

英雄になれなかった13番目の王子様─劇団四季版アナ雪感想

これも感想書こう書こうと思って先送りになってたやつ。観劇事体は9月半ばだからもう記憶がところどころあいまいになっています……。Twitterのやつをもとに書き起こしたけど……感想はやっぱりみてすぐ書かないとな~……。
最初の会員抽選のときに「折角だしどっか応募しとくか~」のノリで応募してたら当選してたチケットです。最初みんなが当落に沸いている時間にはまだチケット一覧に現れてなくて、翌日謎の引き落としがあり大慌てしながらもう一回確認したら当選してた。適当に二連でとってたからTLで「行きたいひと~」したら平日なのに一緒にきてくれたノリの良いフォロワー、大好きです。十列目のセンブロだったからめっちゃ見やすかった。

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アナ雪事体は1は日本語を2回英語3回ずつくらいみてるけどさすがに曲はだいたい覚えてます!って感じ。オタクを名乗れるほどではないが好きな映画のひとつ。2は日本語英語チェコ語でそれぞれ1回ずつ。完全に余談だけど、F2はチェコ語吹き替えが初見だったりする。公開が留学中だったから留学先で英語版みよ~て思ってたら友人が間違えて吹き替え版のチケット取ってたらしく全編チェコ語(勿論字幕なし)で一回みた。
今回予習で映画両方とフローズンハート(アナとハンスメインのスピンオフ小説。ハンスファン必読)をちょっと読み返したりしました。

 

 

タイトルの通りハンスに寄った話をします。作品全体の感想などは後半に。


ミュージカル版はアニメーションから補完されたものと削がれたもののバランスがちょうどいいなというのが全体的な印象。それはハンスに関しても例外ではなく。ソロナンバーが与えられて(しかも二回もリプライズされてる)ハンス・ウェストガードという人が伝わりやすくなったのかなと。このフルネームすらアニメーションミュージカル共に未登場なわけだけど……。
アニメーション版だとこれまでのディズニーのアンチテーゼ的なヴィランの側面が強かったように思います。反してミュージカルはハンス個人にアニメーションよりスポットがあたるので家父長制が生み出したヴィランであること、彼もまたエルサやアナと同じく「抑圧されていた人」だったことがちょっとわかりやすくなったかなと思います。

ハンスは最初にアナと喋ったときから徹底的に好青年であるように自分を演じているけど、初登場時はその限りではないようにみえる。「生まれて初めて」でアレンデールに入国した時キョロキョロ城内を見回すハンスは目が輝いてみえたから、生まれて初めてひとりで他の国に出た喜びは心からのものなんだと思った。ハンスにとっても「生まれて初めて」の瞬間……。生まれたときから上に12人の兄と自分に全く何の期待もしていない父に囲まれていて、うだつのあがらない生活を続けてきたハンスがようやっと一人でサザンアイルズから出られた瞬間。
「生まれ~て~は~じめ~て」の歌詞がアナの独唱から重唱に変更されていたのがすごいよかった!アレンデール城を訪れたすべての人に生まれて初めての瞬間が訪れているんだっていうのが伝わる構成、めっちゃいい。
AFH(フローズンハートの略称)にハンスがアレンデールにくるまでの経緯とか心象がハンス視点で書いてあるのでめちゃめちゃ感情移入してしまう。

アナとハンスが最初に話すシーンで、アナが自分のことをスペアと称する場面があります。たしかアニメーション版ではなかったセリフだと思うんだけど……。追加台詞のはず。
スペアという単語はハンスにとっても過敏に反応せざるを得ない言葉。AFH読んでるとハンスが自分をスペアですらないと自嘲気味に言うシーンがあるので、アナの言葉を一体どんな気持ちで聞いてるんだろう……と想いを馳せたり。
ハンスのソロナンバー、ハンスオブサザンアイルズで男性アンサンブルがハンスの後ろにずらりと並ぶのがとっても印象的だった。兄の影………。

「とびら開けて」でハンスが切磋にアナに合わせてアナの「理想の人」になることができたのは、ハンスがこれまでの人生でずっと兄たちの機嫌を損ねないようにずっと自分を演じ続けてきたからだと思っていました。多分それもあるのだろうけど、それに加えてアナが「姉に締め出されていた」という話を聞いて共感した、少しでも自分と同じところがある人だと感じた面もあったのかも。
だからこそ、「姉だから」という理由でエルサを信じることができるアナは理解しがたかっただろうな……。たとえ長い間受け入れられていなかったとしても、アナには小さいころエルサと一緒に遊んだ楽しい記憶が残ってるからエルサを信じることができるんだよね……。ハンスとは対照的だ……。AFHで戴冠式の二人(「なんだか素敵な香りがしない?」「チョコレートだ」のところ)を少しうらやましそうにみるハンスのシーンを思い出した。

あと「とびら開けて」の後のキスシーンちょっと笑いそうになったんだけど、周りの人の反応はあれでいいのか笑
自国の王女が男の人と熱烈なキスしてるのってだいぶスキャンダラスなシーンだと思うんだけど……。一緒にいたフォロワーさんがあれで周囲に自分がアナのフィアンセであることを印象付ける意図があったのかもって言っててなるほど~となった。
後の方でまた書くけど、ところどころハンスの立ち回りがうますぎてなんなんだ……になる。

自分の国だと能力を発揮する機会が全くなかっただけでポテンシャルはかなりあったんだろうか。アレンデールにきて兄たちによるコンプレックスから解放されてようやっと本来の能力を発揮できたのかな。
同時に、抑圧されていた「男性性」のようなものも爆発したのだと思う。ハンスのいたウェストガード家は非常にホモソーシャル的で、AFHでの兄たちの言動やハンスの地の文からそれがすごくにじみ出ている。母や妻に検分するような目を向けているし、武術に優れている長男が評価されている。唯一ハンスのいじめに加担していない三男のルノーでさえ(彼がハンスにアレンデール行きを勧めた張本人)「エルサ王女を手に入れればこの国から脱出できる。女王は引きこもっていたから「男」を知らないし、お前の能力や顔があればできる」といった旨のことを言っていて、アレンデールの女王をハンスが地位を手に入れる手段として考えているのがわかります。
実際、ずっと城のなかに閉じこもっていた世間知らずのお姫様を誑かして結婚を申し込むというのは構図だけみると結構グロテスクだよな……。


さて、そんな風に自分の国だと「いてもいなくても同じ」というような扱いを受けていたハンスが王女に「ハンス王子に国を任せる」と言われたときの気持ちを想像するとおそろしい。ウェーゼルトンに対してとった高圧的な態度は兄の模倣だったりするんかな。
だから一幕終盤のレリゴー前のハンスナンリプライズ頭を抱えた。戦にもまともに出たことのない(ってAFHに書いてあった)ハンスが国を救うために兵を率いて立ち上がるの、うわ~ってなる。剣は男性性の象徴として扱われることも多く、抜き身の剣を掲げる姿は暴力的だな……と思った。
それからさっきちらっと触れた、ハンスの立ち回りがうますぎるとおもったのはここです。扇動の仕方が巧み。未曾有の寒さに震える国民にアナと自分が愛で結ばれていることを強調して、現状頼れるのは自分だけだと思わせている。さらに上手いのは、ハンスはこの場での一応の恐怖の対象(この表現が適切かはわからないけど一応)であるエルサについてネガティブなことをほとんど言わない。そういったことは全部ウェーゼルトンに押し付けている。
エルサの敵が自身の中の恐怖であったように、ここで民衆の敵、脅威となっているのは未曾有の寒さ、そしてそれを引き起こしたエルサへの恐怖。恐怖が人を扇動するのに有効なことを、兄たちから支配を受けてきたハンスはよく知っていたのかもしれない。そこまでわかってやっていたのなら本当にとんでもないやつだよ……。

 

それからはっとしたのは、氷かけているアナの前で暖炉の炎を消してしまうシーンのセリフ。
「君たちのおかげで英雄になれた」(セリフはうろ覚え)
ここ、最初の「ハンスオブサザンアイルズ」で歌われていた歌詞の回収になってるんですね。「ハンスオブサザンアイルズ」の原語詞の、「偉大な兄上たちのなが〜く続く列の端っこにいる銅像にもならない人」というのが結構好きなんだけど日本語だと「英雄になれない(ならないだったかも)」にまとめられていてちょっとだけ残念に思っていた。でもこのセリフを聞いたときにここに繋がるようにしてあったんだ!と思ってあっという間に手のひら返しました。作りが上手い……英雄になりたかったひと……ウウ……。
ところで、このシーン、ここまでうまく立ち回っていたんだからここでネタバラシしなければ最後までうまいこといけたんじゃないかって思っちゃうんだけど……。キスしてあげて、僕じゃ君を助けられない……!みたいな流れにしてなんやかんやじゃダメなんだろうか。物語的にまずいのは承知のうえで。
ん~でもここで自分の計画べらべら喋らずにいられないあたりハンスが小物たる所以なのかな~……。ウウン。


少し話が横道に逸れますが、このシーンの直後のオラフのセリフが作中一番に好きで。“Some people are worth melting for”です。このセリフ、アニメーションだと「アナのためなら溶けてもいいよ」だったのがより元の意味に近い訳(「溶けてもいい、そう思える人もいるんだよ」みたいな感じだったかな~はっきり覚えてない悲しい)になっていたのがすごく好きでした。

ハンスがしたことは許せないし全く擁護はできないんだけど、こうしてバックグラウンドを知ったうえでみるとかなり印象が変わるなと思いながらみていました。
強制帰国後の状況が絶望的すぎてそこを考えるとかなりつらい……。サザンアイルズに戻った後ハンスに手を差し伸べる人がおそらくゼロなのがなんとも。
アナの希望でハンスはサザンアイルズに送還になったわけだけど(AFH参照)、ハンス的にはもしかすればアレンデールの法で裁かれていたほうがまだ救いがあったんじゃないのかなと思ったりもしました。

 

今回ハンスを演じてらしたのは杉浦さん!2017の福岡LMの時に拝見しているらしい~んだけど覚えておらず……実質今回ほぼ初。
めっちゃよかったです……!初めの方の好青年の印象が大きく崩れないまま後半のヴィラン然としたお芝居に入っていくので、どちらの面もハンスなんだと思えるところが好きでした。ああしないといけない状況にまで追い込まれていたんだな……と思い……(明らかにキャラクターに対する贔屓目もあるが)。
メチャ好きなハンス像だったのでもう一度拝見したい~けど塚田さんハンスもみたい。次のチケットめっちゃ先だからなんもわかんないんですけどね。新しくデビューがあってもおかしくないくらい先のチケットしか手元にないです。はやくもう一回みたいよ~……。

 


つらつらとハンスのことについてお話したので作品全体についても少し。

冒頭YアナとYエルサメチャかわいくて幸せだった……。Yアナの「お空も起きてる、あたしも起きてる! だから遊ぶの!」がアニメーションそのまますぎてびっくりしました。ほんとに二人ともかわいかった……!
Yエルサのシーンでいきなりmonsterが出てくるのは知らなくて驚きました(ミュージカルのオリジナル曲だけどビッグナンバーなのでさすがにmonsterは知ってた。というか結構何回も聞いてた。好きな曲です)。 幼いころからエルサのなかにはmonsterの影がいたんですね……。
それからミュージカル版だと最初でイドゥナがノースサルドラなのをはっきり出すんですね!トロールどうするんだろうと思っていたのでトロールが部族のような表現になっていたのは納得。極寒になったアレンデールでもあの格好だったのは寒くないんだろうか。「石に話しかけるクリストフ」の場面もあの召喚の儀式をオーバーにすることで解決してたのが面白かった。
アグナルとイドゥナが波に呑まれるシーンはF2の水の記憶でエルサが水の記憶でよみがえらせた二人のシーンが重なって胸が痛んだ。

 

大人になってからのシーン、ぺーちゃんアナとしてあまりに完成されてないですかね!?アニメーションからそのまま出てきたのか!?ってレベルでアナ。超かわいいし。動作、表情、声ぜんぶで喜怒哀楽を表してて素晴らしかった……。扉あけてで例の側転のフリをしてたときはらんぺーちゃんの幻覚がみえました笑

 

幕があいてからみんながTwitterでヒュッゲヒュッゲいっててなんなんだ?と思っていたのがやっと解消された笑 要するにアレンデール版のハクナ・マタタですね!? 肌色タイツの出来がいいので最初ガチでびびった。休憩明けでインパクトが要るのはわかるけどそれにしてもすごいな……インパクト抜群すぎる……サウナのなかに思ったより人が詰まってて笑いました。
あと、オーケンさんの「人がバタバタ凍死してるノースマウンテン」みたいなセリフ、さらっとした言葉だけれどエルサが引き起こしたことの重大さを示していてハッとした。

 

その後の、エルサが作った城でアナと再会するシーンは、アニメーションよりも二人の会話が増えていてよかった。アナがアレンデールの危機を伝える前にアナがエルサの魔法を素敵っていったり、エルサがアナに自分の氷の魔法のことをちゃんと話したり。アナにとってエルサの魔法がまったく未知のもので、戴冠式で突然現れたものからエルサの言葉で伝えられたものになったのがよかったなと思った。エルサが自分で、アナを殺しかけてしまったことがあるっていうのは胸が苦しくなりました……。だからこそ、エルサは自分の危険な力からアナを遠ざけようとするんだけど、この話を聞いたアナは「自分がエルサに締め出されたのは嫌われたからじゃなかった!」となるのでさらに勢いづいて一緒にいよう!!!となるんですね。すれ違い~~……。ストーリーを予め知っていてもしんどいものがある……。けれどやっぱり二人が歩み寄る時間があってよかったよ、、、。

 

追加曲といえば、二幕の終盤、エルサ、アナ、クリストフ、ハンスが吹雪の中歌う曲にテンション上がりました。ミュオタみんな好きなやつ。

 

演出だとアナが凍るところが印象に残っています。
以前Twitterで見かけたBW版の動画だとアナに真っ白な衣装着せて本人にプロジェクション(だったと思うけどだいぶ前の記憶なので違ったらすみません)だったからマンパワーで魅せてるのみると演劇の矜持を感じてテンション上がる。

 

あとあの、神永さんのクリストフ……良すぎる……。ワイルドで皮肉屋でかっこいい……。皮肉を言うときのちょっとげんなりしてる表情がすっごい好きです!!!雰囲気やアナとの体格差含めて超よかった……。アニメーションの時から一番印象変わったキャラクターかもしれない。
それと同時に神永タガーめっちゃみたくなりました、、、なんで私はみてないんだ……(登板一瞬だったからだよ)。いつか拝見したいけどしばらくはクリストフなんだろうか。少なくとも福岡猫の間は登板なさそうですよね~……エーーーン。

 

ひとつだけど~~しても納得できないウェーゼルトンのこと。ハンスとほぼ同罪というかハンスよりひどくないですあの人!? エルサに直接だいぶきついこと言ってましたよねなんで何事もなかったかのようにフィナーレ参加してるんですか!?!?「女王陛下」じゃね~~!!と思ってフィナーレみてました。何我が物顔でそこにおるんじゃ。
フィナーレ、アグナルやイドゥナ、YエルサYアナもいたので、一種の理想の状態だったから尚どうして……と思ってしまった……。


それはそうとフィナーレ最高だった!!レットイットゴーのリプライズがフィナーレなの本当に最高。特にエルサがアナに歌う「魔法はあなたよ」って歌詞が好きです。アナは魔法をもっていないけど、ずっとエルサが苦しんでいた恐怖を溶かしてくれたアナの愛はエルサにとって「魔法」だったんですね……。とっても素敵な歌詞。
フィナーレをみながら、アナ雪ってWICのエルフィーとグリンダがもしも共に歩けたらの話のように思っていたところもあるから余計にF2のラストで泣いたな〜というのを思い出しました。あれがトゥルーエンドだったとわかっているけど……(WICがめちゃめちゃ刺さってめちゃめちゃ泣いてた人)。

 

あとは他の四季のディズニーミュージカルに比べて、作りが2.5的だなというのを感じた。観客がストーリーを知っていることを前提に作ってあるっぽいというか。
ほかのディズニーミュージカルに比べると、「アナと雪の女王」という演目は観客が映画を見たことがある率や曲への親しみ度がかなり高いのかも。新しめの作品だし。
鐘なんかはもはやアニメーションとは別の物語だし、BBとかLK、LMは「小さいころDVDで見たことがある」って位置づけの人が多いんじゃないか。というか私がそうなだけなんだけど。四季でミュージカルになってるディズニー作品で、映画館でみたことがあるのってこれが初めてだなと思った。
その辺でレットイットゴーを一幕のラストに持ってきてるのがめちゃめちゃいいなって思った!!アニメーションだと結構序盤にくるから、どうしてもいつ歌うんだろうってそわそわしちゃうし、前奏聞いたらいやがおうでもテンションがあがる。さらに「少しも寒くないわぁぁぁぁ↑」!!!最高。一幕全部のめりこませるギミックとして一番有名な曲を一幕ラストにもってくるの、原作が超有名作品だからできる手法だなと思って。
ハンスが本性をあらわにするところも、映画だとかなりドラマチックに描かれていたと思うのですがミュージカルは結構あっさりしていた印象。これも、観客のほとんどはハンスが裏切るのわかってる前提だからなのかなって思ったり。
展開でみせるよりもキャラクター同士の関係の掘り下げにリソースを割いているイメージがありました。

 

 

とにかく大好きな作品だった……。もう、早く、早くもう一度みたくて仕方がないです。半年以上先のチケットしかないつらい。日々皆さんのレポを楽しみに拝見してます。
それにもっといろんな人に見てほしいから早く気軽にチケット取れるようになるといいな〜〜!!!

ジャック・ザ・リッパーのはなし

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観たのは先月半ばの9/18で、感想書きたいなって思ってたんですが気づいたら一か月半もたってしまった。今年の観劇まとめ記事に入れ込んでもいいかなと思ったけど折角配信あるから配信終了までには間に合わせたい~~~と思ってバタバタ書き始めました。

情報が出たときの最初の感想は和樹さんまた二役やってる……でしたね……。でもチェコ初演の韓国ミュージカルで、モチーフも好きそうなやつだったので凄い楽しみにしてた演目ではあった。
その割には歌唱披露もあらすじもみずに挑んだんだけれども。幕が開いてから時系列が前後するで話が分かりづらいという話をちょくちょく聞いていたので迷ったけど、結局何も知らないままぶつかることにしました。
ちなみにはじめての日生GC席。思ったより近いし評判の通りすごい見やすくてよかった。また座りたい〜。

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みたのはAチームとBチーム。

 

作品全体について!


セットがすごい良かった……!劇場入った瞬間テンションあがりました。
濡れて光っている雨のロンドンの石畳がありありと目に浮かぶ素敵なセットでした。それから、あのアシンメトリーな感じも好き。下手奥からジャックが登場するときとか逆光になってて怪しげ凄い良かった。

ストーリーというか、展開がとにかく怒涛なのがうーん韓国ミュージカルだな~と思った。一幕がほとんど回想シーンで終わるし次々シーンが変わるので、情報についていくので精一杯で一幕はあんまり物語に集中できなかったように思います。一幕、もっと盛り上がりたいところ(ジャックが撃たれるところとか)もさらっと流れて次のシーンに行くので気持ちが置いていかれてしまう。

あとキャラクターのバックボーンがあまり語られないのはあえてなのかな。モンローがどうしてあんなに異常なまでお金に執着するのかとか、ダニエルと再会したグロリアがあっさりダニエルと同棲を始めた経緯とか、あとみんながもっと知りたいポリーとアンダーソンのこととか!!!もっと語ってくれよ!!!私たちの想像にお任せされるのも燃えるけど~~~!

そもそもジャックがどうして人を殺してたのかとか結局あれでほんとに死んでいたのかとかも気になったけど、そこはジャックの存在の偶像具合が上がっていいのかなと思ったり……?うーんでももう少ししっかり「ジャック」を描いてほしかった気持ちもあります。どうしてグロリアを直接殺すんじゃなくて家に火をつけるだけにとどめたのかとかは引っかかったところ。
初見だと公演を観ながらキャラクターに寄り添うにはちょっと情報が少ないかなと言う印象。ハマらなかったところを挙げようとすると結構あげられてしまうし、あまり声を大にしてみんなに「みて!」って言える演目ではないんだけど個人的には結構好きだった。あとから反芻したり2回目以降で気付くポイントが多かったりしてハマっていく部分が大きかったかも。スルメタイプの演目。
多分あと何回かみたら結構ハマってたと思うんだけどそれがなかなか難しいご時世だなとも思う……。難しい……。

 

最初にきいてた時系列がごちゃごちゃしてるからわかりにくいっていうのは結構全然大丈夫だった!もしかしたら西田大輔に鍛えられていたおかげかもしれない。というか、その時間軸がどんどん嵌まっていくのが一番面白かったポイントかも。

前半でみたシーンにどんどん追いついていくのがパズルがはまっていくみたいで楽しかった。二度目の「僕は犯人、知っています~」のところとかお~~!!!ってなりました。でも時間軸がわかれているのかそうじゃないのかわからないところもあったので全部は拾い切れていな気がする。二幕の「灰色の都市」(カテコで歌ってたアンダーソンソロ)のところのかも一幕冒頭とは時間軸が違うと思うんだけどどうなんだろうか……。

あとは、アンダーソンもダニエルも二人とも信頼のできない語り手なので物語はどうとも取れるなと思ったり。

観終わった後の印象はうわ~ひどい話だなガハハって感じでした!!あまり引き摺らない方のひでぇ話。結構(勢いでゴリ押ししているあたりが)フランケンと似てるな~って思うんだけど、フランケンに比べて要素が散らばってる感じはする。フランケンはビクターとアンリの関係に絞ってスポット当たるところがハッキリしてるのに比べてかなりぎゅうぎゅうに詰められている印象。
あと最後、宝塚みたなフィナーレあったのは面白かったwwwしっとり終わったあとにあれがあるから情緒~~!!になったけど面白いし楽しいのでヨシ!!!


以下キャラごとで書き残したいとこだけ!

 


ダニエル

臓器好きすぎ。何回臓器っていうんだよ。その割には取り出した臓器を新聞で包んでるのでダメだなと思う。せっかく手に入れたのにダメになっちゃうよ〜。
手に入れた臓器はグロリアにすぐ移植しなかったのかな?結局肝心のそこがわからない。

この手の男の言う「身分なんて関係ない!二人で幸せになろう!」は絶対にロクなことにならんだろうなと思っていたら案の定でした。
木村ダニエルはもともとややヤバい奴っぽさがあった。グロリアの件がなくても何かしでかしていたような気がする。しゃべる言葉の端々に「臓器オタク」っぽさが滲み出ていて面白かったです。グロリアのためというお題目のもとだんだん臓器を手にすることの方が目的になってたんじゃないか?と思わせるお芝居。
対してグロリアに出会っておバカになって頭のネジどっかとれちゃった感のある小野ダニエル。兎角全部浮かれポンチでみていて愉快。撃たれてからもグロリアに這い寄ろうとしてたのがめっちゃ好きだった!(達成ダニエルもしてたらごめんなさいAチームはここアンダーソンしかみてなかった)


アンダーソン

主役じゃないんですか!?!?
かっこよかった〜やさぐれ薬中刑事。ポリーにお花を渡すシーンはもっとしっかりせえ!!!!!と思ったけど。あそこで流されたらだめでしょ……ちゃんと作戦伝えろ〜〜!!!誰かアンダーソンに「これが終わったら」はフラグだって教えてあげてください。
曲は灰色の都市がめちゃ好き!!!アップダウンが激しくて聴いていて気持ちいいし事件解決を改めて誓うシーンでの曲だからテンションも上がる。
薬中だしモンローと金のための取引に乗ってしまうし、クソ男ではあるんだけどクソ野郎〜〜!!片付けられない魅力がある。
和樹アンダーソン凄い凄いよかった………。和樹アンダーソンをみれただけでこの演目に行った価値があった。多分元々真面目な刑事だったんだと思うんですよ。ポリーと別れてからあんなんになっちゃったのかなそれとも他に理由があるのかな。
二幕のポリーにお花を渡す(渡してしまう)シーン のところ、髪に薔薇を刺すポリーを眺める横顔が切なすぎる……。あと、多分この辺だったと思うんですがポリーに顔が近づいた時にキスしようとして、できなくて、ってしていてうわぁ〜〜ってなりました(語彙)。なんか、そういうところだぞアンダーソン。ポリーとアンダーソンの関係がひたすらに切ない今作、舞台上で愛が報われない男こと和樹さんの演技が凄く光っていて役に深みが出ていて最高だった。役に感情を乗せるのがつくづく上手い……。
コカイン吸うところは「暗くなるまで待って」のロートがチラついてふふってなったよ。あと、幕が上がった時点で事件記録してるから「あっ今回は生き残るんだ〜」ってわかってるのに死ぬ?死なない?大丈夫?って心配になるレベルで死にそうだからびびった。
対する松下さん。松下アンダーソンの方が不良刑事感はあったような。和樹アンダーソンは根は真面目だったんだろな〜って感じで松下アンダーソンはそもそもの不良刑事って感じ。お声も凄く役にマッチしていて、正直アンダーソンとしう役としては松下さんのお芝居の方が好き。×ポリーでみせてくる芝居がずるいんだよな和樹アンダーソン……。常に憂いを背負って苦しんでいるのがお歌に乗っていて良かった(酷い感想)。特に「この街が嫌いだ」が好きです……。事件に対する葛藤とかもがいている感じが凄く伝わってきて……。一幕の踊る殺人鬼をみているときの表情とか、とても苦々しげで印象に残っています。松下さん映像では何度か拝見したことがあるものの直接見るのは今回が初めて〜だったんだけど、まさかまさかのTRUMPシリーズ次回作に来てくださることが決まったのでめっちゃ楽しみ!!!

ヴェラキッカキャスト発表で配信見てくれるフォロワーが増えたの流石に予想外で面白すぎたよ。

これは愉快なフォロワー

 


ジャック

出番こそ少ないものの美味しいソロを持っていく男。登場の仕方とか一部セリフがトートっぽいなって思ってたらだいたいそれであってたので笑った。

ダニエル「だれ?」
ジャック「友達 呼んでくれれば来てあげる」
ダニエル「本当?」
ジャック「必ず」

堂珍さんの歌が、いい意味で他の役者さんのミュージカル歌唱から「浮いて」いて、一人だけ別の場所にいる感じが最高に良かった。ジャックという別格の存在を表していて素晴らしかったです。歌声を聞くたびにゾワゾワする。
和樹さんは今回二役演じる上でミュージカル俳優としてのキャリアとアーティストとしてのキャリアを両方存分に生かしてらして、贅沢な演目だなと思いました。ジャックの方はどちらかというとミュージカルの時よりライブの時の歌い方に近かったように感じた。前述の通り物語から浮いた存在なので両ジャックとも歌声でそれが表現されていてどっちも好きでした!!それにしてもアンダーソンとジャックを両方やってた和樹さんは情緒どうなってるの。あとなんか和樹さんの方ヤバい振り付けなかった!?!?あれ和樹ジャックだけ!?ですよね!?びっくりしちゃったよ……。

 


モンロー

お前が一番ヤバい奴だよ。二重人格臓器オタクよりも薬中やさぐれ刑事よりも誰よりもヤバい奴だよ。
言動が散らかってて何がしたいんだよ!!!になるんだけどマア一貫して「金のため」に動いていたのでわかりやすいっちゃわかりやすい……のか?号外が出ちゃった時も直前のポリーとアンダーソンのやりとりで心がしょんぼりしていたので「あれだけ言ったのに」じゃね〜〜!!と思ってた。ヤバい状況でもダニエルに取引を持ちかけ直すのは本当に救えないというか、なんなんだこいつ……。作中まともなセリフが「人前で何してんだ!」(曖昧)(コカイン吸うアンダーソンに向けてのセリフ)しかなくない?
もう一枚……もう一枚だけ!!って言って爆発に巻き込まれるのはなんだかあまりにも「ご都合」というか、「いかにも」すぎてなんかな〜と思ってしまいました。
こういうテンション高くてかしましいまりおさんは新鮮だったので面白かった。アンダーソンの隣にいるうるさいマスコットみたいでしたね。あとタイプライター、背筋をピンと伸ばして打つから笑った。しかも舞台下手の方で。今年見たよそれ。
モンローのナンバーは汎用性が高くていいですね。これから運営が情禁渋ってる時とか円盤出して欲しい時は「特ダネだせ!!」って暴れていこうな。

 


ポリー

一番好き!!!!!幸せになって欲しかった……ポリー……。
史実の5人目の被害者、メアリー・ジェーン・ケリーがモデルなんですね。アンダーソンとのやりとりがとにかく切なくて、二度目はその後のことを知っているからよりつらかった。アンダーソンに呼び出されて「どういう風の吹き回し?」って呼びかけるシーン、言葉とは裏腹に嬉しそうなのが辛い。工場から出る灰を雪だわ!って喜ぶシーン、あんなに綺麗なのにどうして………。幸せになって欲しかったよ……。

 


グロリア

君も幸せになって欲しかったよ〜!!!アメリカに行って医者の妻やっててくれよ……。
二回目で一幕に歌で希望は絶望の種なの?違うわ〜みたいな歌詞歌ってるのに気付いた。そこからのあなたが与えた希望が絶望だった〜になるんですね。辛い。
ジャックを警察に売りさえしなければなあ〜〜とか思ってしまう……というかそもそもどうしてグロリアが案内人をしていたんだろ。
ダニエルがジャックの真似事をしているのに気付いていたし、少し賢い故にどんどん不幸になっていくのが悲しすぎる。最期自分の頭を躊躇いなく撃ち抜いていたのに、それほど追い詰められていたのがわかって苦しかった。

 

 

楽曲を思い出そうとするとあらゆるミュージカルの曲と混ざってうまくいかないが一部フレーズだけ歌える状態がここ数ヶ月続いている。今新しくオリジナルミュージカルを作ろうとするとどうしてもそうなるのかもしれないみたいな話をフォロワーさんとしました。
ホリプロちゃんは配信じゃなくてWOWOW放送か円盤出してほしいんだけどな〜〜!!マルチアングルは凄いけどさ!!映像あるのはわかってるんですよ!?特!ダネ!出せ〜!!!よろしくお願いします。

 

2021レミゼまとめ―竹内マリウス×ふうかエポと3ジョルラスの話

2021年、私の砦が終わったのでその纏めを。

アンジョのオタク、アンジョの話をたくさんする予定だったけれどちょっと予定外のことがあった。そこも含めて纏めておきたかった。

今年の私のレミゼは5公演でした。増えたり減ったりしたね。もともと博多の砦から出る予定はなかったのでそこは予定通り。

だいたいTwitterで呟いた感想をコピペしたり成形したり語りたいところ足したりって感じです。

 

 

竹内マリウス×ふうかエポニーヌの話

 

今期一番想定外の嵌り方をした竹内マリウス×ふうかエポ!!!このペアの話がしたくてこれを書いたようなものです。

竹内マリウス、めっちゃ好き。

竹内くんはそもそもお名前はかねがね、という役者さんで、今年のキャスト発表前からマリウスに来ないかな~来てほしいな~って思っていた。だから、発表直後から絶対にみる!という気持ちはあったし凄く楽しみにしていたのだけど、まさか、私のマリウス*1になってくれるとは思っていなかった。実の所、私はこの先ずっとレミゼをマリウスに寄り添って観ることはできないのかもしれないと思っていて、Twitterで流れてくるマリウス中心のレポなどを少し羨ましくみていたりもしました。だからしっかりレミゼをみはじめて三期目にして初めてマリウスに寄り添って物語を楽しめたことがとても嬉しい。マリウスと和解(という言い方はあまり適切でないけど)したおかげで物語全体の解像度もぐっとあがった。

 

竹内マリウスは聡明で、実直で、だからこそ思い込みが激しくて一度そうすると決めたら真っ直ぐそこに向かっていくマリウス。一番原作に近いと言われていたのがめっちゃわかる~~~。頭がいいしその自覚もあるから自分の考えが正しいに違いないと思い込む視野の狭さもあるように思う。「こうと思ったらこう!」みたいなタイプみたいなのでこれがコゼットのハンカチだ!って思ったら迷わず吸いそうな雰囲気がある(?)。原作に近い=自分のなかのマリウス像にうまく嵌って入り込みやすかったのだと思う。あと歌が上手い!

竹内マリウスだけでも凄かったのにふうかちゃんのエポニーヌとの組み合わせでみちゃったせいでもっと大変なことになった。チケットも増えた。

誤解を招く言い方だというのを承知で言うと、この二人の組み合わせ、いい意味で物語上の相性が悪い……。竹内マリウスはエポのこともちゃんと見てるし、かわいい子だなとは思ってるんだけど、コゼットと会った後の豹変ぶりが凄くてエポニーヌにこれでもかと現実を突きつけるので本当につらい。ふうかエポが超健気なのでなお辛い。マリウスの無自覚の残酷さとかエポニーヌの哀れさがより際立ってしまう。めちゃめちゃになったよ……。

 

竹内マリウスはちゃんと「誰が導くか」の時には革命のこと考えてるし、理知的でしっかりしているし、とってもかっこよくてエポニーヌが好きになるのも頷ける。なのに、コゼットに恋をしてすっかりそれが崩れる!!コゼットに会うまえとあとで顔つきが全然違う!!その顔はどうした?が一番それはそうになるマリウス。凄くしっかりとしていたのに、恋に浮かれていろんなものが空回っているようにみえる。でもずっと険しい表情をしていたマリウスが、コゼットに出会った途端凄く幸せそうに笑うから……。エポニーヌにとってはそれがどれだけ残酷だろうと思うと胸が苦しい。ふうかエポが超健気なのでなお辛い。ふうかちゃんの、望みがないとわかっていてもただ隣にいられたらいいと尽くし続ける健気なエポニーヌとあわさって物凄く辛くなる。自分の前では絶対にしなかった顔をするようになったマリウスに精一杯寄り添い続けるエポニーヌ……。

 

8/12の公演だと竹内マリウスが恵みの雨で必死に腕の中のエポに笑いかけてあげてて……それができるならどうしてエポの恋心に気付いてあげられなかったの……って思ってしまって泣いてた。でも気付けないところがマリウスなんだよなあ。突き詰めるマリウスだから、視野が狭くなってしまいがちなのかも。笑う余裕もなく必死にエポの頭を抱えたり手を握ってあげたりしている日もありました。そのマリウスにふうかエポが凄く嬉しそうに笑いかけるのがまた辛い。「愛でなおせるならば」に、あたしもちゃんと愛されていたんだって風に微笑んでいて、どばどば泣いた。「マリウスこれでいいの」の「マリウス」がセリフ寄りで、優しく呼びかけるように言ってて、私はこれが幸せって必死に伝えててもうだめ。

マリウスのその後の自棄具合が……竹内マリウスは聡明だからエポが自分のせいで死んじゃったのもしっかり背負ってじゃあ僕も死ぬしかないじゃないかになっちゃうのかな。エポ死あとの荒み具合がひどい。とにかく自暴自棄になって勢いだけで戦っているけれどガブ死で一気に虚脱する。内藤マリウスはファーストアタック後結構仲間に肩を叩いてもらったり話しかけてもらったりとケアされてたんだけど竹内マリウスはヤケになりすぎて話ききそうもないのであんまりそういうことをしてもらえない。あと木内くん竹内くんみつおさんで観たときに大暴れするマリウスと必死になだめるアンジョルラスをそれぞれ片手で抑え込むバルジャンがちょっと面白かった。木内くんと竹内くんの体格が同じくらいなのでそれぞれバルジャンの手に収まっている様子が場違いにもかわいかったです。みつおさんが強いのよ。

バリケードでマリウス追ってたらファーストアタックの下手バリケードボロボロで地獄だった。マリウスは敵を倒すんじゃなくて死ぬのが目的になっちゃってるし、隣のジョリは戦意喪失して武器捨ててるし。ジョリ好きのフォロワーさんのお陰でジョリとの絡みが結構追えたのがちょっと面白かった。マリウスが気になって隣のジョリにも目が行くの二年前?のフォロワーさんと全くおんなじ流れですね。

 

 

 

3ジョルラスの話

アンジョの話もします!アンジョのおたくだもの!!

相葉相葉木内木内小野田の順番でみれたのでバランスも良かったし比較するうえで順番的にもよかったように思う。

 

ばちンジョ

前期光り輝いてアンジョーラにならんとしていたのが大変印象的だったけれど、今期はもう少し地に足がついていましたね。砦を背負い皆を死地につれていく責任を背負っていた。祖国が恋人で、皆の手の届かないところで燦然と輝く天上の天使からきちんと砦を照らす天使になっていた。自由を!も歌うというよりは叫ぶように言うようになっていた。ガブ死から皆を死なせることを躊躇っているようにもみえました。

ばちンジョって、無自覚の独裁者の素質があるアンジョルラスだと思っていて(アンジョーラにも同じことを思っている)、本人にその心算がなくてもアンジョの意見がそのまま皆の意見になってしまうことがありそうだなと。本人が望まなくても周囲が勝手にばちンジョの意見を一番にしてしまいそうな危うさがある。誰しも天使の言葉は叶えてあげたいよね、みたいな。一期前までそれには気が付いていなかったが、今期は自分の持つ影響に気が付いてしまっていて、故に苦労している。そんな風にもみえました。

今期唯一の長髪アンジョで、長髪好きとしては残してくれてありがとうともっと見せてくれが交ざってます。ばちンジョもっとみたいんだけどなあ……。

 

木内アンジョ

レポで一幕スキンブル二幕マンク(by キャッツ)って聞いてたからどういうこと???って思ってたけど一幕から全然マンクじゃん!!!!!(そもそもジェリクルキャッツに喩えられるアンジョってなに)

「皆のリーダー」という印象が強いアンジョルラス。砦を導くんじゃなくて砦と共に進むアンジョ。「吠えるぜ仔犬も」「正義の為だ」それがガブを死なせるのに繋がってるとは気づいてないニュアンスだったような。ばちンジョはここで少し迷いが滲むんですよね。

全体的に割合にこにことしている場面が(他のアンジョルラス比で)多く、これがスキンボって言われてた所以かなっておもったり。親しみやすさを感じるアンジョではある。多分モーニングコーヒーは薄めか濃いめかも聞いてくれるよ。あと砦で指示を出す時に一人ひとりの名前を細かく呼んでいたのも印象にのこっています。仲間たちそれぞれとしっかり向き合っているアンジョルラス。

はじめて観たとき「ここが俺たちの死に場所」に笑いながら頷いてたのがちょっとびっくりした。ほんとうに言葉通り「ここが死に場所」になる自覚がこの時点ではまだない。それがガブ死で一気に「死のう僕らは」に覚醒するイメージ。笑いながら死んでいく日もあった。彼等が御国へ旅立つのは止められはしないのだという鮮烈な砦の陥落。

 

小野田アンジョ

木内くん率いる砦の直後にみたせいか、厳しいアンジョだというのが第一印象。間違いなく砦で一番上に君臨して皆を扇動している首領。木内アンジョとは対照的。木内くんは仲間一人ひとりに呼びかけている姿が印象に残ったといったけれど、小野田アンジョは反対にそういった場面がほとんどみられなかった。歌詞になっているところ以外ではっきりと呼んだのはクルフェくらい?それだって片腕として信頼している故だったのだなと思う。小野田アンジョのABCヒエラルキーがはっきりしてそう。

革命には最も精力的で、自分の言葉や態度が仲間にどんな影響を与えるかというのもよく理解しているアンジョルラスにみえた。エポ死後の「彼女が最初~」もエポ死を美談にするのに自覚的というか、エポの死を悼んでいるのは間違いないが、その上でこの死がバリケードの士気をあげるってわかってああいう風に言っているように感じる。

これだけはっきりと砦のトップだと全身で示しているアンジョルラスがガブ死で敗北を悟り「折れる」ところは、言葉を選ばずに言うとゾクゾクしますね……。地獄好きなので正直好きだよ。私が観た回だと、ガブ死ですっかり脱力してへたへたと座り込んだままガブの死体を目で追っていた。あそこから一気に砦が落ち込むし「死のう僕らは」がほかのアンジョは「上昇」の印象なのに小野田アンジョは言葉通り「落ちる」。

DwMでのグランとのやりとりもとてもよく覚えています。「偽りじゃないか」でアンジョの胸に指を突き立てるグランと無言で睨み返すアンジョルラス。その後「いや、悪かった」って感じで少し笑みさえみせて離れたグランをわざわざ追いかけ、「どういう意味だ」と言わんばかりに数歩詰め寄る。小野田アンジョもやっぱり皆を死なせることには気が付いていなくて、この日の川島グランはアンジョが気が付いていないことにほんの少し苛立っている風にみえた。

 

 

 

一通り書きたいことは書いたし纏めたいところは纏めたけれど結局ツイレポが見やすいですね!!!(身も蓋もない)

あとから遡りやすいように感想ツリーの先頭はっておこう。

 

8/9 一回目

 

8/12 竹内マリウス×ふうかエポに出会ってしまう

 

8/17 増やした

学割当日券で二階最前列

レミゼでまさか学割が使えるとは思っていなかった

 

8/20 マチネ

 

8/20 ソワレ フォロワーに羨ましがられる最高キャスケDAY

キャストを見比べるという意味ではいいがレミゼのマチソワは受け取る情報量的にかなりきついので今後は控えようと思った

 

以上五回!!

 

次は二年後かな……私自身の状況も社会情勢もどうなっているか全くわからない二年後。どうかどうか無事に観劇できることを願っています。

*1:ガチ恋的な意味ではなくてテニミュで思入れの深い代を「私の青学」とか「私の跡部様」とかいうのと同じ感覚

2021上半期観劇まとめ

記録用観劇まとめ。Twitterだったりべったーだったりふせだったりあっちこっちからひっぱってきたやつ。

東京に行く機会が多かったのでその用事にかこつけていろいろみていた。去年までに比べるとミュージカル・ストプレ・2.5のバランスの偏りはかなり良くなってるんじゃなかろうか。

 

1月
ローマの休日 1/1
和樹さん・たおちゃん・藤森さん回
元旦から博多座死なない和樹さん!ハッピーな年明けでした。
そういえば2年前の観劇始めはOYFだったし、今日は出演されてないとはいえ年初めはまぁ様とご縁がある。博多座の年明け演目OYFだったりTdVだったり毎年ハッピーだねってフォロワーさんと話してた。
たおちゃんのアーニャが超かわいかった。動きもお声も優雅でキュートでとってもかわいかったです。お歌はちょいちょいがんばれ……!って思うところがあったんですが、それを補ってあまりあるお芝居……ダンスも動きがキレイでかわいくて。とっても素敵だった。
和樹さんのジョーはみんな騒いでたけどずるいですね。ずるい。かっこよすぎる男前すぎる。たおちゃんと一緒だと身長差がすごいですね。和樹さんあらためて男前だなになりました。あとみんながベスベス言ってたのラストですね笑いそうになっちゃったじゃん
やーーー誰も死なずにハッピーに終わっていいなぁ!!!!!

 

パレード 1/23
上で誰も死なずにパッピーに終わっていいなぁって言った直後のパレード。
なんというか、こんなに苦しい気持ちになって劇場から出て来るのに、こんなに見てよかったって心から思えるミュージカルでした。
前情報ざっくりあらすじと実在の事件がもとになっていることといろはちゃんが可愛いこと以外知らないので怯えながらみてました。そして今Twitter見返したら碌に感想呟いてなかったというかダメージを一身に受けて呻いてしかなかった。
いろはちゃんかわいいのさいしょの一瞬じゃん………。この内容で紙吹雪グッズ売ってるの……何……?初演おがくずコーヒー売ってたんです?人の心。
黒人の表現は首に縄が巻いてあるも演出の妙で。作中でも歌われていたけど、もし犯人が黒人だったらここまで騒がれずにあっさり死刑になってしまってお仕舞だったのだろうと思うところもやるせない。裁判のシーンで此方に向かって指を刺されるとことか胸が痛くて客席ですることのない思いをした気分です。観終わってから暫くお腹痛いし気持ち悪かった。パンフ裏のThis is not over yet. はメインナンバーの曲名だって気が付くのに時間がかかるほど作品に対するメッセージが強すぎて胸が詰まった。
また再演があったら行きたくないけど絶対に行きたい作品。

 

両国花錦闘士 1/27
パレードのセルフAED。
楽しかったしか言ってないな。楽しかったです。
あと博多座主催演目ではないけど、使用されているナンバーの多様さや和洋折衷なんでもありな感じに舞子はレディを思い出して博多座らしい演目を持ってきてくれたんだなあと思い嬉しくなりました。曲がキャッチーでいまでも歌える曲が数曲。面白かった~!!
櫻子ちゃんの歌が最高の最高で櫻子ちゃんのキムみたい~~~!!!になった。櫻子ちゃんキム……どうして……。

 

2月
刀剣乱舞 天伝 蒼空の兵-大阪冬の陣- 2/5
なんやかんやで実は初めて刀ステを現地でみました。末満さんのステアラ演出をみるぞ~!!で行ってステアラ楽しかった!!!って言って帰ってきた。松田凌くんの加州がすごい良かった。オラついてる加州で最高でした。
家康公の描き方もすごく好きで、さらに加州と家康公のつなぎ方の脚本の妙に唸った。信繫様、後半だせないからじゃあ殺したろ!は邪悪で別の意味で唸ったのだけど。
諸説の話や国広が弥助に言ったことが今後の国広と三日月の話に重なるのかなあと思ったり。刀ステは浅瀬でちょっと覗いている感じなので、あまり深く考察したりとかはしていないんですが末満さんが描いている物語の終わりが楽しみになった作品。全体的に『BOOK』だな、と思った。あと末満さんが山浦さん大好きなことはとても伝わりました。
……このときは二か月後あんなことになるとは夢にも思っていなかった。

 

ゴーストライター  1/22, 2/4, 2/6, 2/7
久しぶりの西田さん作品。三銃士がテーマになってるやつで、直前の天伝と時代がやや被っており、フランスと大阪の行ったり来たりにちょっと面白くなった。しかもこれもちょっと『BOOK』っぽかった。
一回目に見たときにう~~ん、わからん!になってしまったので、二回目みるまでに三銃士とダルタニャン物語の要りそうなところを詰め込んでから行ったら結構わかるようになりました。一応史実だとフロンドの乱が1648~53。48年時点でルイ14世は10歳、母親のアンヌ・ドートリッシュは存命なので正確な年代とかはあまり気にしない方がいいタイプ。
デュマとマケが『三銃士』の作者と協力者っていうのをしっかり頭にいれてからみるとかなり分解しやすくなった。双方1800年代の人でほかの登場人物たちと生年代が違うのか。物語を媒介に歴史に介入しようとしている、あるいは舞台上のことが物語で書き手の二人が舞台上に表れている(後者の方が妥当な気がする)。この辺『BOOK』に引っ張られてる感想だな。著作権問題とか正統な報酬が支払われなかったとかで後年マケはデュマを訴えているのでお前は俺のGHOSTはここにかかるのかな。
ミレディーは原作設定からはとても大きくかけ離れている名前だけ借りましたな感じのキャラ。「物語で最初に生まれたキャラクター」ってことは、史実ではもう死んでいるのをマケの力で復活させて物語のなかで動かしていたのかな。あの世界の史実のミレディーは三十年戦争で死亡している。
コンスタンスが一番好きなキャラです。コンスタンスも原作から名前だけ拝借してきてるタイプのキャラだったのだけど。時代も全然違うし「王妃に仕えている」という点しかあっていないし。どうしてコンスタンスがあそこで斃れなくてはいけなかったのかというところはずっと考えている。ミレディが殺すのは原作に沿ったというのと、ずらした死期の執行かなと思った。コンスタンスが死ぬところは毎回泣いてたな。「王妃様、大丈夫! このためにいたんですから」って飛び込んでくる所が好きすぎる。

 

コーラスライン 2/11
就職活動真っ最中にみたので大泣きした作品。
いまでも愛した日々に悔いはないを聞くと泣ける。歌詞の一つひとつが好きすぎる。改めて、劇団四季の群舞のレベルの高さを実感した作品でもあり。序盤のオーディションのシーンで下手な芝居を下手に踊るところもすごかったのと、あそこので落選したひとはそれ以降一切出てこないのに作品内同様の残酷さを感じた。
あとこの時期、劇団四季事体が作品間でのキャストの突発移動が激しくて、五年ぶり、三年ぶりにこの役をする人が出たりと大変ななかで観れたことがありがたかった。昨年から四季のキャスト力には感服してばかり。

 

endless SHOCK(映画) 2/13
ジャニオタの先輩に連れられて。
宝塚の二幕のショーにストーリーが付いた感じ。という感想が一番しっくりくる。これに尽きる。トップ、ヒロイン、二番手がめっちゃはっきりしてたし。
観かたとしてはそれであっていたと思うので、できたらこの前提を頭に入れてから見たほうがわかりやすかったし楽しかったなと思った。

 

3月
劇団四季 the Bridge ~歌の架け橋~ 3/21
自分が小さいころにみた作品の曲、思い出の曲が何曲も登場して劇団四季育ちで私のミュオタ舞台オタク自我を育てたのは間違いなく四季だと心の底から思った作品。
遊園地のパレードでいきなり泣くと思わなかった。夢醒め絶対行く(行った)。夢醒め曲のアレンジがたくさん入ってて嬉しかった。ロボ庭もますます楽しみになった(楽しかった)。
志音ちゃんと佐久間さんのAHNW聴きながら、同じ劇場で2年前贔屓さんのAMMAきいて、贔屓さんのアルがみたい!!!って思ったの凄く思い出した。今本当にアルになってるもんね……贔屓さんのアルがみたい。
3場のファミリーミュージカルの曲を聴いたとき、曲を覚えてたり、覚えてなかったのに思い出したりしてびっくりした。幕を開ける歌とか多分聞いたの7,8年前なのに聞いたら手が動いたし人猫も曲聞いた瞬間舞台思い出して鳥肌が立ちました。小さいころ、地元にきてくれたのはほとんど四季だけだったから、ミュージカル=劇団四季だった。ファミミュ色々みてるの、また見直したいな。
二つの祖国→いつか→COLの流れが素晴らしいしそれができるのがすごい。志音ちゃんの強い独唱からアカペラでいつかが入ってくるのぐっとくるし、いつかで平和な未来を願った後にCOLで新しい朝が来るの構成が本当に綺麗で素晴らしかった。
最後ACLとMMで福岡の直近の演目ふたつなの嬉しかったです。ユタは個人的にすごく特別な作品で友達はいいもんだの歌い出し聞いた瞬間ボロボロ泣いた。ユタも楽しみ。

 

博多座バックステージツアー 3/28
博多座信仰”を高める回

ポン on Twitter: "これは上から雪降らしてくれて地味にアンジェリコ様……になってた私です… "

 

 

4月
ウェイトレス 4/8
話には聞いていたが大ちゃん清々しいほど完璧にクズでコノヤロ〜〜〜ってなった
ジェナが離れてくかも!ってところで泣きつく演技もやっぱり清々しいほどクズで逆にいっそ好きだよ。みんながおばたのお兄さんの話をしていた理由はとてもよくわかりました。アメリカ独立革命ミュージカル?のところのドラムの音で勝手にパレードのダメージを受けたりしていた。
あと楽器がセットにばっちり組み込まれてるのもスキ。チョコレートパイ渡すシーンうるうるってきたよ……素敵な友情………。
料理シーンで一々用意しないといけないものが多すぎるので、小道具は地獄やろうなと余計な心配をしたりしました。
観劇後パイを食べたくなったら食べられる博多座大好き。


 

スリル・ミー(全ぺア各1) 4/16
一日三スリルしました!ここにまとめてある。

 長いこと観たいと思っていた演目の日本版をようやっと観れてよかったし配信のおかげ周りのひとたちがかなりみてくれた。

 

モーツァルト! 4/17
ミュージカル自我を高めにいった。
星から降る金が良すぎてこれだけでチケット代とったな!!!と思いました。あと晴ちゃん、最高。ダンスもお歌も最高。半ば晴ちゃんをみにいったようなものなので最高です。古川くんのヴォルフは全部持ってるのに持ってるのに気が付いていないような印象があって、もう少しどうにかならなかったのかなあと思ったりした。
正直に申し上げるとこの前後三日で七公演みていて、この演目が割を一番食ったせいであんまり印象に残っていなかったりする……。

 

刀剣乱舞 无伝 夕紅の士-大阪夏の陣- 4/17, 6/5, 6/24, 6/27
事故。大事故。
末満さんによる事故。こんなはずではなかった。

天伝と同じスタンスで観に行ったら末満さんの手癖100%のキャラが十人もでてきてめちゃくちゃになったよ。

 


ここに全部書いた。刀剣男士の話は全然してないのだけれど。
配信も全部買ってるからもうカウントしてないんですよね。
秀頼様の天伝からの成長が素晴らしかった。切腹のところの青い照明や、あの刀と抜刀の姿勢は気が付いた時一周して笑いが出てきました。配信うれしい……。いっぱいみよう。

 

あんさんぶるスターズ! エクストラ・ステージ Meteor Lights 4/18
もともとマチネのみの予定だったのが楽しすぎてマチ後当日ソワレのチケットを足してマチソワした。
あんスタで好きなのは薫くんと茨くんなので推しはどっちも出てないのに最高になって劇場から出てきた。もともと篝火のストーリーが大好きだったのと、うまく遠征パズルが組めそうだったので今回行きました。何事もタイミングだなあ。
2人ぼっちのヒーロー戦隊の概念が好きすぎる。一人で戦っていた千秋が仲間を得て、「レッドとブルー」になった瞬間が尊い……。その後ふたりで歌う流星隊応援歌の振り付け全てが可愛くて大好きです。ばらばらになったソフビ人形をひろいあつめて、赤いヒーロージャケットをきて、仲間と一緒に変身するところ、本当に好きで。
「二人」になったヒーローたちに反して、ひとりで斑が歌う流星の篝火のあと、伸ばした拳の先にだれもいないのが切ないなと思いました。


5月
ロボット・イン・ザガーデン 5/4
とても評判が良かったので楽しみにしていったところ、想像以上に素晴らしかった作品。モーニングコーヒーは薄め?\濃いめ!/ですごくわらったんだけど次の公演がキャッツだから? 東京でもあった台詞なのかな
タングが動き出したところ、タングにパッと命が宿ったみたいでどきどきした。表情豊かで、かわいくて、あと上のお席からみたから照明がレンズに輝いてきらきらしていて、タングのこと大好きになりました。東京の劇場に行ったときあちこちでタングに会えるのがうれしい。
エピソードのひとつひとつが素敵で胸に迫る。はじめのvoidのところやホテルカリフォルニアでのエピソードでアンドロイドとロボットへの風当たりがわかるところ、旅先での出会い、カイルがリジーとカトウをつなぐところなどなど作りがとても丁寧だった。
ディズニーミュージカルやオペラ座などなどのクラシック作品と並行して、こうした上質なオリジナルミュージカルをコンスタントに生み出せるのが四季の強みだと思う。ほんとうに名作なので、長く上演され続けて欲しい作品。
もっとたくさんみたいので京都か東京でまた見に行こうと思います。あと、歌詞が物語にとても深くかかわってる作品だと思うので公四季さんお願いCD……。

 

エリザガラコン スペシャルバージョン(配信) 5/5
コンサート形式で案外なんとかなるもんだな!と思いました。単純に全部知ってる曲だから楽しかったのもあるのかも。
わかりやすくていいのかもしれない。ガラコン発表時友人になんで一路さんいないの!?といわれそれはなんかごめんなとなった。(一路さんはステアラで回っている予定だった)(ちょうど公演中止期間に被ってしまっていたけれど)
ねねさまのシシィが「その美貌が役に立つと」自覚するところの圧倒的な説得力……。みりおさんシシィは強そうだったな。かいちゃんのルドルフは笑ったまま逝く解釈が良かった。

 

英 サンセット大通り(配信) 5/15
英国カーヴ劇場の無観客配信。私は日本版をみたことがなかったけど、周りに日本版に凄く嵌ってるひとが多かったので気になっていたころ当日朝に配信があるのを知り、フォロワーさんのすすめでその日のうちに映画をみて配信購入してみました。英国の劇場からメール届くはずなのに全然届かなくて劇場に電凸するなど配信前にかなりごちゃごちゃあった。
無観客配信として劇場をしっかり活用していてとっても面白かったです。すごくよかった。映画の撮影所が舞台のところは照明機材や配信用の撮影機材がそのまま映るのに全く違和感がない、というかそれをセットとして活用しているところがうまかった。組んであるセット事体はかなりシンプルで、劇場事体をセットとして活用している感じ。
ノーマが2階席から現れて、そのまま客席の階段を降りてきたり、照明を吊ってあるバトンとかがある通路を使ったり、そこも使うの!?ってところをガンガン使っていて面白かった。あと三面ある客席をうまく使って場転していたのも無観客ならではの演出だった。
ノーマにグリザベラと重なる既視感を感じたけれどこれはALW楽曲故かな。映画では感じなかったところ。確実に「こっち」に向けて歌っている場面も印象にのこった。
兎角配信の使い方がすごくうまかったな……。明確に「こっち」に向かって歌っているところとか良かった。無観客で「配信」という形式をとって初めて演劇として完成する形態で、無観客配信をする意義をしっかり感じた作品だった。


VOICARION Ⅻ 5/23
棚ぼた的に観劇。博多座に何度か来ているシリーズだけれどみるのは今回が初でした。
三国志の話……だったんだけど私は和モノがよわよわなので、事前になんか予習しとくんだったなあと後悔。まず名前を覚えるところから一苦労なんですよね。漢字の名前公演時間中に覚えおわらない。和モノの舞台みるときって、いったん自分の頭を和モノモードにするのに時間がかかるというか、観劇エンジンがかかるのがちょっと遅くなるんだけど、このとき刀ステに狂っていたおかげでその時間が大幅短縮されたのは嬉しい誤算だった。
ろみさんのお芝居がすごくよかった~。表情の細かいお芝居が好きで結構オペラ固定してたので、朗読劇だしと思って迷ってたけどオペラもってっててよかった。

 

6月
夢から醒めた夢 6/5
公演が決まってから絶対にみようとおもっていたけど、昨年は中止になってしまい涙を呑んでいた作品。無事に公演されて現地でみることができてよかった。いい作品ばかりの四季作品のなかで私が一番好きな作品です。


「苦しいとき、悲しいときはここへいらっしゃい。寂しいとき、うれしいときもぜひ。劇場は夢をつくり出し、人生を映し出す、大きな鏡です」


The Bridgeにもこの台詞がありました。これだけでもちろん素敵な言葉だけれど、作品内の台詞は作品の中に戻ると台詞のもつ煌めきが一番際立つなと思った。今ほどこの台詞が刺さる時代もない。
遊園地のパレードでこの作品をみている幸せに泣いて、1幕の二人の世界でもっと泣いた。ピコの四宮さん、お名前はかねがね……という方でしたが、よかった……。懸命に生きて、霊界を楽しんだりメソに寄り添ったりしている豊かな表情がずっとみていたくなる。はるちゃんのマコも……二人の世界のリプライズで大泣きさせられた。1幕はわりとすっきりとした歌い方だったのに、2幕でゴリゴリに感情がのった歌い方をされて……最高でした。あのリプライズ最高すぎる。舞台からたくさん活力を貰っているけれど「前を向く力」とか「推進力」みたいのものはさすが人生参加を謳っているだけあって四季の作品見たときが圧倒的にもらえる。
二人の世界最高デュエットだからもっとほかのミュコンでいろんな人が歌ってるとこみたいだけど版権的に難しいのかなあ。

 

オペラ座の怪人 6/24
ミュージカル自我を高めにいったシリーズその②
アナ雪の開幕公演やってる横で炎だす方をみてきたよ。
コレコロナ前のロンドンでチケットはとってたけどぽしゃったやつだったのでリベンジできてうれしかった~~!!!
SILぶりの紗衣ちゃん!!!ストプレできたわった表現力が生きていたなあと感じました。クリスティーヌってしっかり寄り添っていないと理解が難しく共感しづらい役だと思うのですが、ファントムへの感情は憧憬→恐怖→失望に変わっていくのが伝わってクリスティーヌがすぐ掌返す嫌な女になってない。紗衣ちゃんだからこそ出せるクリスティーヌの抽斗だった。

 

池袋ウエストゲートパーク 6/25, 6/26, 6/27
突如として降ってわいた現場だった。豊洲PITの方にいっぱいいきました。
豊洲PIT!?ステアラの隣じゃん!隣なら行くわと豊洲という立地にありつつも奇跡のマチソワ(徒歩5分)をかました。
事前にキャストだけいきなりでて劇場とスケジュール出るのがめっちゃ遅くて運営への不安要素が大量にあったのですが作品は面白くて超楽しかったのでよかったー!
開幕ラップなのでヒプステ!?になった。ちょこちょこ演出で気になるところがあるにはあったんだけど、カテコがとにかく楽しいので良くも悪くもそこで全部いいや!になる。お笑い芸人さんに明るくなくて、演出家が品川庄司の品川さんだと前説聞くまで気付きませんでした……。フルネームで下の名前漢字で書かれると結構わからない。

いのくんがアクションできるのに役柄上ほとんど動かないのがもったいなかった。

Twitterで楽しい楽しい騒いでいたらIWGPの原作小説が好きなフォロワーさんが配信公演をみてくれました。大感謝。同時に布教は下手に勧めるより一人で大騒ぎするに限る。

 


下半期はキャッツからスタート……のはずがちょっと予定が狂ったりしたのですが、しばらくはバリケードとゴミ捨て場を反復横跳びする予定。アレンデールに行く予定もあるし初の生宝塚もキメたい!

 

刀ステの真田十勇士が好きだ②(※无伝ネタバレ感想)

无伝大千秋楽おめでとうございます!
前回のブログ書いてからまた少しだけ書きたいことが増えたのでまとめました。「ここがしんどい」みたいなことしか言ってないです。十勇士のオタクがなんか言ってるなという気持ちでお読みください。

前回のはこれ

観劇中、もう完全に気持ちが十勇士に寄っているので、冒頭の大阪城下から町のひとたちと一緒に「押しも押したりザマアミロ徳川よ」って歌ってる気持ち。ここで、「真田十勇士が連戦連勝~!」って言われてるのが嬉しいのに、でもこの後負けちゃう……とおもって若干泣いてたりしていました。涙が出てくるのがはやい。

これまで十勇士たちって怪我してたらどうしていたんだろう。刀剣男士と同じ原理で顕現している存在だったら自然治癒はしないし手入部屋に入らないといけないけど現在十勇士に傷を治療している存在である審神者はいない……。本当に「連戦連勝」で温泉にはいっちゃえば治る程度の怪我しか負ってなかったのかもしれないですね。相手の徳川方は人間だし。三日月と鶴丸に切られた時の鎌之介の動揺具合からも、やっぱり十勇士は負ける事や傷を負うことに慣れていないのかなと思った。

大阪の町をまもるかっこよくて強い十勇士……。

 

それとずっと疑問なのが、冒頭の秀頼様に問い詰められている大千鳥くんのシーン。あそこわりと大千鳥くんの返答は模範解答だと思うのですがどこで秀頼様は偽物だと確信を得たんだろうか。十勇士にとって「真田丸」はなくてはならない存在だったりするのかもしれないと考えたりしました。真田丸で代償を得て顕現した十勇士だから、真田丸に対する帰属意識が強く信繁様であれば絶対に真田丸を再度築城するだろうという確信があったとか……。

ただ、无伝で十勇士が「本丸」としている真田丸は天伝で信繁様が戦った真田丸とはまったくの別物であるところが少し切ない。

けれど无伝の真田丸は十勇士がいちから築城したもので、十勇士の象徴であるところが好きです。だから「真田丸真田十勇士によって守護されている」ってセリフにも胸が熱くなる。最後には戦火に巻き込まれてそれごと失われてしまうことを思うと余計に悲しくなりますが……。

 

あと今回十勇士のリーダーを小助がやってるのって信繁様がいないからなんだなと思ったりした。私はしっかり「真田十勇士」に触れたのは今回が初めてだけど、これまで歴史作品などで真田十勇士をみてきた先輩方から全員そろっているパターンで小助がリーダー役なのは珍しいという話をちょくちょく聞いてた。真田幸村が不在だからだろうというのは前から思っていたところではあったけど、それがはっきりわかったというか理解した瞬間があり……真田丸で佐助が高台院様に抗議するシーンでの「控えろ佐助!」の言い方がかなり鋭く、仲間に対してではなくて家臣に対して言う言い方ように聞こえて、十勇士のなかで「真田信繁様の役」を負っているのが小助だからリーダーの立場を任されているのだろうなと思いました。

 

一度上手サイドシートで観劇した際、終盤の「切られた!」「引くぞ!!」以降、刀剣男士に敗走する十勇士たちの表情がみえてしんどくなりました。全員上手にはけていくので皆の顔がよくみえる。歯を食いしばりながら駆けて行ったりぐっと眉を寄せていたり。つらい。

三日月に負けたのち、「おでたちの本丸だって強いんだ!」「張り合うんじゃねえよ……」で十蔵と鎌之介が互いに手を伸ばし合いながら倒れていくのに気が付いて涙が止まらなくなりました。そんなあ……。せめて隣に倒れて……。十蔵は真田丸の大千鳥VS佐助のときも三日月鶴丸と戦闘後に鎌之介が切られた!といった後も切磋に鎌之介をかばっているので、このシーンが余計に涙腺にくる。

最期のセリフも、佐助の「あ~あ、もっと戦いたかったぜ!」が公演序盤に比べてかなり悔しさが滲んでいて、つらい~~!!はじめのころはもう少しからっとした言い方をしていたと思うのですが、すこし涙交じりのように聞こえて、本当にここで散るのが惜しいんだなというのが伝わります。小助の「我ら真田十勇士の物語もここで終わりか……」は感慨深さが増しているような気がしました。「无伝という物語のなかの真田十勇士の終わり」と「三カ月づついた公演の終わり」が重なるようで。やっぱり寂しい。

現地に足を運ぶたびに、配信で公演をみるたび、今日こそは十勇士が勝つ!と思って応援していたけど終ぞ勝利が訪れず悔しくて哀しいです。

 

けれど舞台の上で散るからこんなに好きなんだろうなとも思いました。きっと生き残ったりしていたらこんなに好きになってない。

舞台のオタクをしていると好きな役、キャラクターに出会ってから弔うまでだいたい3時間ということはままあるというか日常茶飯事だけど、その三時間で彼等の物語のすべてを生ききってくれるからこそ強く惹かれます。生まれるところから散るところまで十勇士のすべてをあの三時間二十分にぶつけて、板の上だけで「死ぬまで生きる」ところをみせてくれる。短い時間に込められた濃い魅力が大好きです。

この物語のあと、彼等はたしかにこの時間軸では存在した十勇士は再び実在しなかった架空の勇士たちに戻るので、そういった刹那性も十勇士にひきつけられる所以のひとつなのかもしれない。……でも風間さんが思い出してくれたら无なる逸話でなくなるっていってたから……絶対忘れないです。

 

それはそうと負けないでほしかったけど……。

フォロワーさんが付喪神にあの世はないから(長谷部と日本号の回想参照)信繁様に会えないんじゃないかみたいなことを言っておりそんなひどいことある?と思いました。

はじめて観たとき、一幕終了時点で十勇士の最期について、天伝で弥助が顕現した刀のように「物語の形を保っていられなくなって一人づつボロボロ崩れていく」とか「燃え盛る大阪城をみて集団自害」とか「十蔵の暴走状態みたいな形になって同士討ちをはじめる」とか考えていたので、負けたあとも信繁様に会いに行こうといって散る十勇士の最期についてはかなり潔いなと思っていたのですが……。十勇士が信繁様に会えないならとんだ悲劇では……。

 

まだ終わってしまった実感が全然ないのですがロスがどっときたりするんだろうか。

最初に无伝をみてから三カ月、本当に毎日十勇士のことを考えてたのでもう十勇士に会えないし十勇士がどこにもいないのが信じがたいです……。この三カ月本当にたくさん十勇士に元気をもらえて、ほんとうに楽しかった……。

でもやっぱり寂しい……。円盤販売が遠いです。

刀ステの真田十勇士が好きだ(※无伝ネタバレ感想)

またまたタイトルの通りです。无伝で急に刀ステにこけたオタクが十勇士の好きなところ書いてるだけの文章だよ。

これまでの刀ステの作品は一応全部ライビュ/配信でみており、末満さんがステアラで作品をつくるのは多分これきりだぞ!!と思って天伝・无伝は一回づつ劇場でみよう~と軽い気持ちで現地のチケットとったんですよね。気付いたらこんなことに。人生何が起こるかわからないものですね。天伝同様一回みて楽しかった!って言って終わる予定だったのに気づいたら配信全部みてるしチケットが増えてました。因みに原作ゲームは一応してます。初期刀は蜂須賀虎徹、近侍で最推しは山姥切長義くん(アンジェリコ様のおたくはだいたい長義くんが好き)。

嵌った原因(原因というと語弊がありますが)といえばまがうかたなく真田十勇士です。繭期が急に刀ステの話始めたなと思われるかもしれませんが、患部おさえながら「また末満さんにやられました!!!」って言ってるだけなので至っていつも通りです。こんなに嵌る予定ではなかったのになあ……(去年のKの時も言ってた)。

 

無駄に長いので暇な時に読んでください。ネタバレへの配慮はゼロ。

あと小助贔屓だから小助の項はやたら長いです。セリフは全部だいたいのニュアンス。

 

・猿飛佐助

お前が主人公!!!

一挙一動が主人公パワーを発していて好きです。はじめの大千鳥戦で佐助が「真田十勇士だ!」といった瞬間に照明が10人にバッとあたって舞台上に我ら十勇士ここにありと十人が現れる瞬間が大好きで……。

真田丸に帰城する前の「秀頼様も~大阪の街も全部俺たちが守るんだ!」の圧倒的主人公感。その後、才蔵と二人で天伝での信繁様のセリフを引き継いでいるのがまたいい。信繁様が「私の物語」と呼んでいた真田丸を十勇士たちが「俺たちの本丸」と称するの、構図が美しいなと思います。十勇士もまた真田信繁の物語のひとつなので、信繁様が私の物語と呼んだ真田丸に十勇士がそろって闘うのは熱い。

「煮るなり焼くなり好きにしろ」は自分たちがモノであるという自覚があるが故の発言なのかな。戦のための道具であれば、戦わなくていいなら無用の長物になってしまうもんな……。このシーンの後、高台院様が刀剣男士と仲良くしろと指示を出してからも一人刀を抜いたまま構えてるのも好きです。だから大千鳥が暴れだした時にすぐ応戦できるようになってる。納得のいかないことにはとことん反発するけど、それでもそのあと信繁様のお墓から帰るときに泛塵の肩に腕を回したり、一幕のラストでも「お前たちに恨みはねえ!」と言ったり、二幕の大千鳥・泛塵戦でも「術だのなんだの小細工はいらねえ!」と言ったり一度踏ん切りがついたら後は恨みっこなし。ひたすらに真っすぐなところが佐助の魅力。

18日の配信で去っていく三日月の後ろで上に向かって手を伸ばしているのに気が付いて情緒がめちゃくちゃになりました。最期の瞬間も笑って破壊されるのが……つらい……。

 

霧隠才蔵

熱血漢の佐助に対してクールな色男……かと思ったら意外とそうでもない!一度目だと気が付かなかったんですが、大阪城下町で刀剣男士と遭遇した時のやりとりをしっかりみていると、才蔵が煽る→佐助が乗っかる→三好兄弟が加わるの流れで刀剣男士との戦闘に入っている。才蔵も結構戦好きというか佐助と一緒で行け行けな感じなんだなあ。もしここで才蔵が止めていたら刀剣男士との戦闘にはならなかったかもしれない。忍者コンビ仲良しでいい。真田丸で佐助が切られそうになったときとか、高台院様に食って掛かってるときとか、佐助の方をみてすごく心配そうな顔しててなかよしだな~になります。

才蔵のセリフは最期の瞬間の言葉がいちばん好きです。

「お前たちとともに戦えたこと、誇りに思うぞ!」

皆信繁様に会いに行こうと言葉をかけあっている中で、仲間に向かってこのセリフを言って散るのかっこよすぎる。あの場面のセリフは十人それぞれ大好きでどんどん涙が出てくる場面ではあれど才蔵のセリフがとにかくいっとう好きです。

ところで、刀剣男士に対する一人称が「私」で十勇士の仲間といるときは「俺」なのは、もともとは俺で割と粗雑な話し方だったけど真田に仕える時に言葉遣いを改めたとかだったりするんでしょうか。

 

穴山小助

最初に書いた通りここはやたら長いです。

好きなところが多すぎて困る。まず得意としている得物が信繁様と同じ槍なのがいい。大千鳥の影武者を最初に見破ったのが小助なのも、真田信繁第一の影武者としての矜持を感じて好き。高台院様の指示に一番忠実に従いつつも、信繁様の名前を騙られたことに対して最後の最後までわだかまりを持っているので*1忠義に厚い男だなと思います。だからこそ、亡き信繁様の意志を継ごうと真っ先に高台院様についたのだと思うのですが、「信繁様が豊臣のために戦ったなら僕たちは豊臣を守る為の刀だ」というセリフは自分に言い聞かせているようにもきこえて切ない。

それから戦場での優先順位がはっきりしているところも好き。冒頭の大千鳥の正体を暴くところだとまず最初に根津と一緒に秀頼様を安全な場所へ誘導してから戦闘に加わってたり、真田丸で大千鳥が暴れた時は真っ先に高台院様の前に立ったり。ここは多分直前に高台院様が長谷部に刃を向けられるという失態があったから何があっても直ぐに動ける位置についていたのかな。信繁様がいたときもいざと言う時いつでも入れ替われるようにそうしていたんでしょう……忠義者ですね……。

上記の通り冒頭ではあまり積極的に戦闘に参加していないし一幕の対刀剣男士の真田丸戦にはそもそも参戦していないので、小助がガッツリ殺陣をするのは二幕からになるわけですが……満を持してのラッセイで真田丸で槍を振り回す穴山小助真田信繁の影武者の逸話をもつものとして満点すぎる演出。最高。その愛槍を仲間を助けるために投げうてるところも好きです。

フォロワーさんとの会話の中で小助に致命傷負わせたのは大千鳥説が有力になりつつありテンションあがってます。最後の大千鳥戦のときに重そうな一撃を腹に食らってるなとずっと思っていたところ、その後三日月戦では数人纏めて2,3度斬られている程度だったと教えて頂き……。正体を看破した相手に致命傷を負わされる展開はアツい。

小助の名乗りが他の勇士たちと毛色が違うなと感じる所以は、彼だけ戦の事でなく亡き主のことを言ってるからかな。「あるじ」でも「君」でもなく「友」を思わばなんだな。穴山小助の逸話ってその殆どが「真田信繁の影武者」としてのもので構成されており、信繁様がもういないのは根幹となる逸話のアイデンティティ喪失もいいところ。どうやって気を取り直したのか気になる。小助の中にあるのって「豊臣を守る」という信繁様の残滓だけだから、「その心だけは朧ではない!」と叫ぶのはめちゃくちゃかっこいいとともにめちゃくちゃ辛いな〜。

もしもの話、信繁様が無事薩摩に逃げ延びたとして、歴史書に「真田信繁の死」が記されるためには影武者である穴山小助の首が必要なのも辛いところ*2。十勇士が顕現するためには真田信繁という代償が必要で、信繁様が薩摩に逃げ延びるためには穴山小助の首が必要なこの拗れが好きです。

 

・三好兄弟

纏めてごめんね。みていると心が小劇場に飛んでゆく二人です。

佐助よりも真っ直ぐで、難しいことはわからないけれどとにかく真田の、ひいては豊臣のためにと動いているので一番わかりやすく共感しやすいなと思いました。ラッセイでも二人ともめちゃくちゃ楽しそうでみていてこちらも楽しくなります。

刀剣男士に切られても構わないとなったときの「真田丸に集まった猛者たちよ、後の豊臣は任せたぞ」と言う清海のセリフが好きです。腹を括る男らしさもさながら、周囲の町人たちからあがる「そんなこと言うなよ!」という声が涙を誘います。真田丸に帰城したシーンとかVS刀剣男士ダンスで真ん中に集まる所とか、町人から慕われてるのが伝わってくる場面が好きです。

温泉のシーンで長谷部達と交わす会話も印象に残ります。

「お前たちは歴史を守る為の刀だ 守るものは違えど拙僧らは同じではないか」

「ああ、どちらが良いも悪いもない」

これが全てだよ……。どちらがいいもわるいもない。けれど歴史のために倒されなくてはならない運命がせつないなあ~~~。十勇士贔屓でみていると放棄するならいいじゃないかほっといてくれよという歴史修正主義者人格が湧いて出てきます。

 

筧十蔵

良いセリフがめっちゃ多い。特に後半にかけてのセリフ全部好きくらいある。

最期の「何もないところから生まれた俺たちにしちゃあ上出来だ」とかね……。三日月の十勇士たちが存在する意義を問うセリフを受けての「だったらたらふく味わわせてやるよ!」も大好き。真田十勇士って自分たちが器物であり、歴史上本来は存在しないものだという自覚があるところがミソ。(この話二回目くらいかもしれない。許して。)

だから闘うな=不要だし居酒屋のシーンでは自分の中にある矛盾が溢れたのだろうなと……。

「このままじゃ俺たちは真田十勇士じゃいられなくなる。じゃあ俺たちはなんだ……なんのためにここにいる?なんのためにこの身を得た!このままじゃ俺は…俺たちは……」

つらい。俺たちは真田十勇士じゃいられなくなるって言葉が重たい。十蔵のセリフではあるけれど、十勇士みんなの声にならなかった叫びだと思って聞いています。

それはそうとして、TRUMPシリーズみたことある人にしか伝わらないけどここ急にCOCOON始まるからちょっと面白くなったりもします。すごい知ってる。繭期の暴走。見覚えしかない。あと秀頼様は秀頼様だし高台院様は高台院様だけど秀吉は秀吉なんだなって思います。直接仕えたかどうかの違いだろうか。この十勇士は秀吉に会っていないから「自分たちの逸話の中のみの存在」だものなあ。*3

 

由利鎌之助

あんなん好きにならない人おらん。毎秒かわいい。「ねえねえ、お腹すいた!」のあたりは新喜劇みたいでみんなかわいい。そのあと「はらぺこ」っていうのもめちゃめちゃかわいい。

素直で思ったままを喋るから、みんなが言えないことを言ってくれる鎌ちゃん。それが存分に発揮されるのがやっぱり最後の三日月戦の「おでたちの本丸だってすごいんだ!」だと思います。そうだよ〜十勇士だって凄いんだよ………………。返す十蔵の「張り合うんじゃねえよ」に余計敗走の悲壮さが増すけれどこの台詞のおかげで毎度凄く救われている。

居酒屋のシーンでは他のお客さんにお酒とか食べ物をいっぱいもらってて、十勇士だけじゃなくてみんなに可愛がられてるのがわかって良い。鶴丸と一緒に十蔵を担ぐ前、十蔵の頭をぽんぽんしてるのもかわいい。いつもしてるもらってることを返してあげてるのかなと思い微笑ましくなります。

 

海野六郎

暫くの間「偽夢野源太郎」と呼んでいたことを白状します。ごめん。「ま、嘘なんだけどね」には何か元ネタがあるのかと思い調べてみたところ、大阪の陣で徳川方に嘘情報を流して撹乱させたという逸話があるらしい。まさに名乗りの通り、「嘘八百、攪乱せしは海野六郎」なんですね。海野のウソ、セルフで嘘なんだけどね〜が入る時以外は大概仲間が拾ってあげてる。みんな優しいですね。

刀剣男士に対しては比較的穏やかに構えてるほう? 仲良くしろのあとは爆速で態度が軟化しているの、海野の本来の気質っぽい。海野は原典の方でもゆったり構えているタイプの性格だったらしい。

映像演出の仲間を鼓舞するために哀しい嘘を吐くところは例によって泣いてます。いつもは「わかりやすい嘘を吐くな」とか「嘘ばかりつくな」と言っている仲間たちも今度ばかりは「その嘘は本当にしなくちゃいけないね」と言ってて余計泣く。毎度「今日は十勇士が勝つかもしれない!」と思ってみているから映像演出に入るとまた十勇士が負けちゃうと思って毎度ぼろぼろ涙が出てきます。

 

望月六郎

あんなにがっしりしているのに小助と一緒に頭脳労働班なのが面白いです。でも小助とちがって泛塵くんの扱いには過激派だったり真田丸での刀剣男士戦には参加しているところをみるに戦好きは戦好きなんでしょうね。釣りのところでは「甚八くんに数珠丸くんに海野くん!」って言ってたのに小助は小助なのが個人的に気になる。気が立っていたんだろうか。因みに一人称は吾輩(♪そんなひとほんとにいるのね~)

結構なんで笑ってるの?ってところで笑っているのでなにわろてんねんポイントがどんどんたまっていく。

今回シルクハットとかてんぷらとか時代考証ガン無視のものが続々と登場するけどそれらがぜんぶどうでもよくなる二輪駆動馬車の存在は偉大。だいたいぜんぶ「望月の発明品」で説明が付く。

 

根津甚八

ご本人も言っていたように見た目のワイルドさとは裏腹にすごく畏まった話しかたをする根津さん。「是非に及ばん」ってはじめてきいた。海賊から信繁様に仕える事になったときに言葉遣い矯正したら反対にむちゃくちゃ堅苦しい言葉になったとかかなと勝手に思っている。でも望月おなじく戦ジャンキーっぽさもありつつ与えられているセリフから頭もちゃんと回しながら戦っているのが感じられるところが好きです。一幕の真田丸前で佐助らと合流した際に任務の進退を尋ねられていたり、映像演出の部分では戦況を分析して「時間がない」と言っていたり、小助不在時には意外とブレーン役を担っていたりしたんでしょうか。

秀忠誘拐のときに成人男性ひとりを軽々抱えられるのすごい。扱い難しそうなトンファーくるくる回してるのもすごい。

刀剣男士から撤退するところで言っている「戦うばかりが戦ではない」ってセリフでは真田の戦いかた*4の話をしているのかと勝手に思考を飛躍させ泣いています……。(二幕泣いてばかりでは? そうです)。十勇士は皆それぞれ信繁様の意志をちゃんと引き継いでいるのが伝わります。

 

 

ここ一カ月半冗談抜きで毎日十勇士のことを考えている。无伝の公演が終わってしまったらこの真田十勇士にはもう会えないのが悲しすぎます。散らないで十勇士……いなくならないで……失いたくない……。

多分また観たら感想変わるし増えると思うのでまた書きます。

 

※追記

書きました

刀ステの真田十勇士が好きだ②(※无伝ネタバレ感想) - 自由研究帳

*1:最後の大千鳥戦の「やはり君からは物語を感じない」のあたり

*2:小助は首だけになっても影武者だとバレなかったって話がある

*3:それは信繁様もだけどね!

*4:上田合戦とか真田丸の戦いの話です